とりま、未来視してみる。

高専と大学卒業後、ベンチャー企業を3社起業・経営。と思いきや実家福岡に戻ってカフェで働くことに。

北朝鮮!テロ!日本の安全どう守る?−2016/02/27田勢康弘の週刊ニュース新書

日本の安全をどう守るのか? 

民主・維新新党結成へ。

野党5党が安全保障改正案の廃案を共同提出。

安倍総理は先般の安保法制が学者から憲法批判の疑いを認め、「疑いを消す必要がある」と発言。憲法9条改正への意欲を示す。自民党自衛隊国防軍にすることを憲法草案に書き込んでいる。

の核実験とミサイル、中国の海洋進出イスラム国のテロ

中谷防衛大臣が出演し、日本をどう守る?かを語る。

 

制服組からの防衛大臣

来月中に民主と維新の新党結成について、与党だけでは日本は良くならないから歓迎するという田勢さんに対し、 

中谷大臣は、閣僚なので他党にコメントするのは控えたいが政党は重要でどういう旗 を立て、綱領にするのかが重要なため注目したいと語る。

中谷大臣の経歴は、防衛大学校卒業→陸上自衛隊レンジャー部隊教官→政界進出→制服組からの防衛大臣に初就任。

 

マルバツコーナー

将来9条改正すべき → ◯

アメリカとイスラム国が軍事衝突した場合に自衛隊後方支援するか → ✕

普天間飛行場の移設は必ず出来るか → ◯

 

7割の憲法学者憲法違反の疑いを持っている状況をなくすべきという考えもある。

自衛隊の存在を明記すべきとすると、

現行憲法:戦力を保持しない → 憲法改正案:国防軍を持つ

に変更されるが・・

 

防衛相、憲法9条改正に意欲

中谷大臣は、70年立った憲法に対し運用に対する議論があった。主権、独立の後もPKO法案や安全保障法法制のおりに議論が起こったとし、安全保障については自衛権を明確に考えるべきで、国民に分かりやすく制定するべきであると話した。自民党憲法改正を党是としており、最終的には国民投票だが、問題提起をして国民の手において憲法とは何かを考えてもらうことが必要と説明した。

 

田勢さんは安倍総理憲法改正はすぐにやるとは思えず、具体的な提案をしているのは国民に議論の火をつけようとしているだけで、夏の選挙で争点にしないかもと予想。

環境問題や経済の問題があるが、憲法思案は10年ぐらいかけて党内で話し合った。国民議論の草案であり、具体的な改正案を国会で議論して決めるべきと防衛相は意欲を見せた。

しかし、連立を組む公明党の山口代表は「9条2項を改正しようとするのは安保法を自己否定する発言だ」と慎重姿勢。憲法改正は公明と一致しているのだろうか? 

憲法改正は国民の間で議論すべきことであるが、憲法審査会というのを両党で作っている。議論を積み重ねることが大事と応じる中谷氏。

中谷氏は著書で、憲法解釈変更ではなく憲法改正をするべきだと語っている。しかし、近年の状況を考えると中国・ISILから世界の平和安定を守るためには、今の憲法でもしっかりしておかなければならない。(アメリカを念頭において)他国のことであっても安全を守る、1国で守るのは難しい。今の憲法の枠の中で変えておくべきことは変えておくと語った。

田勢さんの質問は続く

憲法改正をまたずに憲法解釈を変えると言う理解でいいか?

現行の憲法の中で対応できないところを、法律の足らざるところを法案改正で対応した。今はよりしっかりと理解をしてもらうために説明をしているところ。自衛隊の存在に議論が分かれるところがあるのでわかり易く説明が必要。と応じる中谷大臣。

安保法制以降も核実験・ミサイル・南シナ海の進出。こういうことを踏まえて安保法制で対応できるか?

まずは外交努力。いざという時のために日本を守る自衛隊日米安全保障条約と日米同盟で対応していく。足りていないところの法律の整備、日米ガイドラインの変更、抑止力と対処力を上げる。

アメリカの軍事関係者が「当面は中国・北朝鮮との衝突はないがISとのアメリカの軍事衝突があり得る」と語ったが後方支援の要請がきたらどうする?

はっきり言うと今の法案でも改正したものでも、アメリカの軍事行動に後方支援をすることはやりません。人道的平和的な活動しかしない。

韓国にTHAAD(サード)を導入で中国と韓国の関係が悪化。いずれサードを日本に導入するか?

サードは韓国とアメリカの問題。日本の対処は、防衛大綱に書かれているがイージス艦のSM3とPAC3で行う。(これらの)ミサイルの精度と射程も伸びてきているし、ミサイルの数も増えている。車で移動して夜間でも発射できるようになっている。

 

普天間移設問題に話は及ぶ

普天間の移設について、国と県で3つの裁判。辺野古キャンプ・シュワブ前では抗議活動が600日を超える。警視庁の応援も受け排除が開始されている。

水曜と木曜に抗議活動の呼びかけをしているのでその日だけやめている。と語る市民。大規模な工事だと作業変更が起こるのは普通で、の度に工事作業の変更を申請するが、県知事の承認を得るのは難しい状況。辺野古移設工事は八方塞がりとなっていると言う。アメリカでハリス米太平洋軍時司令官が「工事が遅れており、移設は2025年以降になる」と語った。

沖縄国際大学の前泊教授は、「移設の状況に変化が生じている。普天間基地は今でも補修や修繕工事が進んでおり、動こうとしていない。」と語る。

5年間以内の運用停止を政府が発表してから、残り3年で移設。アメリカは基地の補修している。アメリカ側は辺野古基地を作るのに10年かかるものを、あと5年で普天間基地利用を停止してどうする。と考えている。日米合意では2022年度またはその後に普天間の返還と記載されているが、日米合意が守られなかった場合の罰則規定がないのが問題。2022年を迎えてもアメリカは普天間を返さないだろうと前泊氏は予想する。

 

本当にアメリカの後方支援はしないのだろうか?

ISILに対してどうするか?ということに対し、「後方支援を考えていないが、法律的にどうかというと国際平和支援法についての判断はしていない。考えていないが(法律上は可能で)それを使うかの判断はしていない」と中谷大臣は述べた。

また、沖縄の基地問題についてもKC−130給油機を岩国に移したりと沖縄の要望に応じて動いている。

ハリス司令官にも2022年度とその後ということを確認をした。計画自体は変更しうるので、日米間と合意したことと変わらないと答えた。

沖縄県民との衝突があるが、普天間の危険性と騒音問題を解決することは県民・米軍・政府の三者が一致している。政府としては全力を尽くしていると述べた。

 

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きょうのあとがき 

中谷大臣は土佐である高知出身

坂本龍馬西郷隆盛について勝海舟に報告した時に書いたもの。 

「西郷というやつは、わからぬやつでした。釣り鐘に例えると、小さく叩けば小さく響き、大きく叩けば大きく響く。もし、バカなら大きなバカで、利口なら大きな利口だろうと思います。ただその鐘をつく撞木が小さかったのが残念でした。」

龍馬は謙遜して西郷の評価をしたが、海舟はこう答えている。

「評される人も評される人。評する人も評する人。」

 

自衛隊出身者初の防衛大臣の中谷氏。先週は制服組が背広組に対し、権限委譲を申し立てたことがニュースになった。目まぐるしく状況が変化する日本周辺の防衛に関する状況や自国が自国の防衛だけを考えていられなくなったオバマ政権以降の防衛体制。文民統制を掲げ、9条の解釈変更で維持してきた日本の防衛が今正に荒波に立たされている時である。中谷氏はこれからも難しい政治判断を取らされるだろう。大きく叩けば大きく響くだろうか。

 

先週の田勢康弘の週間ニュース新書はこちらー

 

miraishi.hatenablog.com