世界のここがヤバイ2016がヤバイ-2016/02/14そこまで行って委員会NP
ヤバイ国々のヤバイ話をしようと言う委員会
2016年が始まってすでに48日も経ってしまった。自分はまだ何にもしてないんだけど、(なんで何もしてないのかは後々書いていこうかな)世界中ではヤバイことになってるらしい。
毎週日曜日のお昼に関西で放送されている討論番組のそこまで行って委員会が面白かったのでまとめてみた。
今回はエジプト人のタレントフィフィが登場していて、超詳しい中東問題解説や歯に衣着せない物言いが面白い回だった。
彼女は26万人のTwitterフォロワーがいるらしく、同じ所属事務所のベッキーにも厳しいコメントを書くなどして「身内にも厳しいフィフィ」と言われているらしい。
ヤバイ国々のヤバイ話の何がヤバイかは、アメリカの大統領選・ドイツの難民問題・ロシアのプーチン・ブラジルのオリンピック・イランとサウジ断交の5つが取り上げられていてヤバイらしい。
アメリカの大統領選がヤバイ
来年1月20日には新しい大統領が決まる米大統領選挙。民主党はサンダース氏とクリントン氏の一騎打ち、共和党はトランプ氏が支持率トップでヤバイ発言を連発している。
特にシリア難民を監視する、イスラム教徒の入国禁止などの発言は世界中から問題視されている。
トランプ氏の支持率は世論調査で35%
なぜ?こんなにも支持率が高いのかというと、
- 昨年のパリ同時テロの影響が大きくオバマの弱腰な対テロ政策に対して彼は強硬論を唱えている
- 日本に対しては日米同盟の堅持には不明確な意見やアメリカ産牛肉を輸入しないのは不公平だとの反日?な主張
- 中国・メキシコ・日本が車の生産で雇用を奪った
- 昨年の中国習近平主席の訪米時に夕食会を開いたのは間違い
などと排外主義的かつ強硬な主張が受け入れられている。
アメリカ南部に住んでいたこともあるというフィフィ曰く、カントリーサイドのアメリカ人は排外主義者が多くハングリー精神の高い難民に仕事を奪い取られることに強い嫌悪感があるとのこと。
トランプの発言はウケる。
しかし、計算で演出をしているんじゃないかとも。本当のトランプはカントリーサイド出身ではないから、当選後は現実的な政策を運営すると予想している。
経済がダメになってくると排外主義がはびこるとの主張も。アメリカの現在の中産階級が下の方へはじき出されている状況にあるからトランプは支持されている。
他の候補者はどうだろうか?
共和党のテッドクルーズはティーパーティーからのし上がったバリバリの保守。
民主党で二番手のサンダースはオバマより左より、極左とも言っていいほど。
つまり主流派が強くない状況にあるという。
しかし、これらの強烈な主張は次第に弱まってくるだろう。すなわちトランプは失速してくる。なぜならば、まだ始まったばかりで次第に淘汰される。終盤に向かって候補者も有権者も正気を取り戻してくるだろう。
なぜならば、カントリーサイドでは選挙はお祭りで盛り上がっているだけ。そのうち飽きてくる。今は選挙以外で盛り上がることがないかららしい笑
また7,000万人いると言われるヒスパニックをトランプは批判している。選挙戦終盤にヒスパニックが多い州が控えている。
もともと、トランプは昨年から飽きられると言われ続けてきたがパリの事件で盛り上がったとの見方も。イスラム教徒に対しての発言でメディアが一斉にトランプ批判をしても淘汰されなかったのはここらへんにも理由がありそう。
トランプはアメリカの非エリートを代表しているところがあり、このままだと共和党が割れて民主党が勝つと予想する意見もある中で、ルビオがまともなので同じフロリダ州出身のジェフ・ブッシュと固まっていけば共和党が勝つかもしれないとも。
これから党大会までに情勢は変わって行くだろう。ちなみに党大会に日程。
- 7月18日−21日:共和党全国大会
- 7月25日−28日:民主党全国大会
アメリカでは「もし選挙権があれば、どういう理由で、どの候補に投票するか」を小学校でスピーチさせるらしい。日本も今年から選挙権が18歳まで引き下げられ、高校でも教育が変わっていくだろうけど、ここまでは進むだろうか?この辺り、文科省も全国の教育委員会に任せているところがある。
アメリカは1年かけて大統領を選ぶ。瞬間的に選んでしまう日本とはだいぶ違う。エジプト人にタレントを選出する日本はどうかと思うという言われる始末。
着目すべきは、トランプらのようなアウトサイダーが伸びてくるというのはアメリカ社会が構造的に変わってきているのではないかと。
今まで言われてなかったことが公然と言われるようになったアメリカ。それはヨーロッパで起きている難民流入問題などから、本音を言わなければいけなくなってきたと考えられる。
ドイツの難民受け入れがヤバイ
昨年12月31日にドイツケルンで起こった集団暴行事件821件、359件の性犯罪によりメルケル首相が窮地に立たされている。
警察が拘束した容疑者30人が難民だった。難民受け入れに寛容だったメルケルに批判が集中している。
ドイツの難民受入状況は、109万人の難民登録者。今年1月前半で5万人。
なぜここまでドイツは難民を受け入れるのか?それはドイツの国民性、ユーロ危機・難民問題を通してEUのリーダーであろうとする姿勢にあるのだという。
難民からはママ・メルケルとの愛称がつけられている。
この国民性は過去への反省、人道主義を大事にする戦後のドイツのあり方を象徴してるのかも知れない。
「難民の基本的権利に上限はない」と発言したメルケル。
しかし、難民受け入れを通して宗教的、文化的対立は起きている現状がある。
現在ではシリアの隣国トルコとの協力や境界管理の強化を強めている。EU内でも対応に温度差があり、これらの対応を通してはイギリスのEU離脱も避けられない状況にも。
パネリストの竹田恒泰氏は「日本にとってヨーロッパは遠く、関係が薄いが難民受け入れの貴重なサンプルではある」と語る。
確かにヨーロッパは遠く、難民問題と言って日本人はピンと来ないと思う。しかし、将来北朝鮮が崩壊し2,400万人の人口が一斉に難民と化した場合周辺諸国は似たような対応を取らざるを得ない可能性はあると思う。
今回の難民もいろいろだという。働くチャンスにしようとしている人も居て、本当の貧困者はまだ難民で来ていないかもしれないという。
日本も今回の難民問題に対応しようする動きがあるが、労働や社会保障の面を考えると慎重になったほうがいいかもしれない。
IMFは難民の労働力をどう使うかが問題と語る。110万人をドイツだけで雇用するのは厳しく、当面支出が増える。体育館を収容施設にしているところもある。
最初は寛容でいられたが、今後はより厳しくなるだろうと予測する。暖かくなればまた来るだろうと言われているらしい。
難民の所持金に上限を作って、それ以上は取り上げる政策も実行されている。
難民の管理を通して、移動が制限・監視されるとシェンゲン協定が危ぶまれるようになりEU自体がヤバくなる。
メルケルは難民問題対策を美談にしすぎた。政治的に考えるべきだったとの見方も。
メルケル辞任の可能性にも言及している。AFD(ドイツのための選択肢)が伸びている。移民排斥を主張し現在10%支持率。
メルケルが辞任すれば現在の財務大臣がなると予想されている。ちなみに最近までのドイツ国内でのメルケルの政治家支持率はトップだったが現在は4位に後退している。
ケルン事件は報道規制された。なぜならば難民はいい人だと思わないといけないという偏見。戦後ドイツを覆っている雰囲気。それを否定する報道は非難される。
最初のステップは労働でもいいから、難民を受け入れるべき。戦争の危険から離さないといけない。確かにそれも分かる。
しかし、メルケルが難民収容所に行った時に難民と一緒に写真を撮ってSNSで流した。そのことによりドイツに必要以上に難民が来てしまった。今年はいかに難民の流入数を減らすかが重要とのこと。
ドイツ単体で解決できる問題ではないのは明らか。EU内での強調が必要で、これが対立の火種になってはいけない。
アジアでも同じだろう。
ロシアのプーチン大統領がヤバイ
原油安によるロシアの財政危機。そんな中、プーチンの写真付きカレンダーがどこの家庭でも飾っている。
プーチン大統領の決断によって国民は引っ張られている。
2年前と比較してルーブルの価値がドルに対して、2分の1以下になっている。
ロシアの不況は中国によることが大きいという。東シベリアのパイプラインを中国に引きオイルを供給していたものの、中国の不況で停まってしまった。
今年ロシアは十数兆円の財政赤字に陥りそうとのこと。
ロシア人は中国人はズルいから嫌いと思ってるらしい。本当か?笑
そんな中でと凍結されてしまった、サハリンプロジェクトを再開させてロシアから日本に原油と天然ガスを供給させてはどうか?経済的に厳しい今のロシアならば乗ってくる可能性があるという。
ブラジルのオリンピックがヤバイ
2016年はオリンピックイヤー。8月にリオデジャネイロで開催される。日本では意外とそんな感じがないな。と思っていると、ブラジルでもあまり盛り上がってないらしい。
失業率が1年で2倍、物価も2倍。ルセフ大統領は窮地に立たされている。
リオの財政赤字がひどく、オリンピックのための地下鉄の建設資金がない状況。
経済悪化に伴う治安の悪化、路上強盗の増加、ジカ熱の増加でオリンピックどころではない。
特にリオの経済格差が凄い。上位10%層と下位10%層の所得格差が90倍という。
連邦政府も2014年に開催されたブラジルサッカーワールドカップで多大な出費があったので、今回も厳しい財政運営を強いられている。
ギリシャ危機も発端はオリンピック開催に伴う支出があるというし、ブラジルはワールドカップにオリンピックの二本立て。日本も世界的な大会の運営による支出で財政的なダメージを負わないように気をつけないといけないだろう。
イランとサウジアラビアの断交がヤバイ
1月2日にサウジ政府がシーア派指導者を処刑、これに反発したイランがサウジ大使館を襲撃。その結果、サウジがイランとの断交を宣言した。
原油価格の下落で産油国(サウジとか)が厳しい状況に置かれる中で、オバマ政権はイランの制裁解除をした為イラン産の原油輸出が増える。イランの台頭を止めたい立場にサウジアラビアはいた。
もともとアメリカとサウジVSイランの構図があったが、崩れた。
日本はイランとサウジとの関係の中で苛まれる。サウジから原油の30%輸入。しかし、イランとも投資協定を結んだ。これから、どちらの肩を持つか?
財政問題を抱えるロシア介入で冷戦化ありうると予想するパネリストも。
日本の原油中東依存を下げるために上記の様にロシアから輸入をするなどが考えられる。いつの時代も原油を通して世界の経済や対立は起こるのだと感じる。
イスラム教は今回の断交によってシーア派とスンニ派の対立が明確化している。
念の為に整理すると、
- イランがスンニ派
- サウジがシーア派
この問題は別にいま始まったわけではなく、イランとサウジはずっと仲が悪かった。中東の中で親米なサウジに対して、反米のイランは立場が異なっている。
専門家はイランが核保有を明確にすれば、サウジアラビアはパキスタンから核を買うことになるだろうと話す。
アメリカの大統領選では宗教対立が語られるようになり、シリア危機による難民をドイツが受け入れた事による難民問題が発生、原油安によるロシアの財政危機となにかしでかすかもしれないプーチン大統領、ブラジルオリンピックは間に合うのか、中東の油と核と宗教の問題・・・
申年の今年、猿に関することわざは不吉なものが多いので更に良くないことが起こるかもしれない。