田勢康弘の週刊ニュース新書が終了へ。さよなら政治ネコ「にゃーにゃ」原因は停波発言か?ついでにテレビの将来を未来視してみる。
言論弾圧なのかな。。
土曜午前11:30から放送の田勢康弘の週間ニュース新書が終了することになった。
放送最終日は3月26日ということで残す放送回は4回ということになった。このブログ「とりま、未来視してみる。」では、毎週土日は田勢康弘の週間ニュース新書・マネーの羅針盤・そこまで行って委員会NPの書き起こし編集みたいな物をやっていたのでとても残念だ。
この番組は、その週か翌週にピックアップされるであろう政治ネタに絡む人物が出演していたのでまさに未来視にピッタリな番組だったのだ。また、田勢康弘さんというホスト役もバランスの取れた人選とコメントをしていた様に感じる。
先日起こった高市総務大臣の放送法4条違反を理由とした「停波」発言を発端として田原総一朗氏をはじめ田勢さんも連名で抗議活動を行っていた。もし、ニュース新書の終了がこの件に絡むことだとしたらよっぽど政府からテレビ東京に対して圧力がかかっていたのか、田勢さんの意趣返し的な降板ということになるのだろうか?
時期的なこともあり関係性を勘ぐらざるを得ない。
「停波」発言の問題の深層
「停波」発言が出たのは2016年2月8日の衆議院予算委員会で、民主党奥野総一郎氏が放送局における放送法の解釈について国会質問を行ったことに起因する。背景には、相次ぐ民法ニュースキャスターの降板があったことがあり、降板したキャスターは何らかの政権批判発言があったのであった。
「停波」発言に関して個人的に思うことは、放送法の理念や第4条(国内放送等の放送番組の編集等)、第174条(業務の停止)は至って問題のないものだと考える。
しかし、高市総務大臣の答弁の内容として現在まで努力義務と解釈されてきた第4条を援用した第174条の執行を踏み込んで発言したことには違和感を隠せない。具体的な違反事例が示されないまま罰則を否定しないということは、何をしたら怒られるかがわからないから何も出来ないというジレンマに陥る。この答弁は相当なインパクトがあったと言わざるを得ない。
正直このような答弁は総務省の官僚が上げてくるペーパー通りに回答せずとも、多少はぐらかして柔らかとかわすことも出来たと思う。現に高市総務大臣も自分の在任中は実施しないと明言しているのだから。努力義務でもなんら問題はないと言ってどこに総務省や政権にダメージがあっただろうか?このようにペーパーをそのまま答弁に使ってしまうあたりに現政権の緊張感のなさを感じる。もっと丁寧な答弁(利害関係者に大きく負の感情を与えないようなこと)が出来たと思う。
政治ネコ「にゃーにゃ」がいなくなるのが一番悲しい
田勢康弘の週間ニュース新書では、看板ネコ「にゃーにゃ」が番組進行中もスタジオをウロウロしたり、ゲストの政治家の前でのんびりしたりすることも一つの魅力だった。難しい政策・政局の議論の中でひとときのオアシスを感じさせてくれていた。この番組が終わることでにゃーにゃを見られなくなることが一番悲しいかもしれない。
ぜひ、ネットで放送してほしい。
既存のテレビ局は絶えず政権やスポンサーに視聴者からの監視と圧力を受ける状況下にある。テレビ局の放送免許は総務省が管轄しているしNHKの経営委員は総理大臣の任命を受ける。民法はスポンサーがいなければ経営が成り立たないので、彼らの意向に沿った番組編成になる。当たり前のことだが日本のテレビ局はペイ・パー・ビュー形式ではなく、無料で配信される上テレビ設置状況はほとんどの世帯にあるから内容の公共性も重視される。そのため、R指定や放送コードにBPOを通じて視聴者からの苦情に対応しなければならない。これも一つの監視と圧力主体だ。
もうテレビにコンテンツを載せるのなんてやめちまえ
だったら、そんなものから解き放たれたネット媒体で放送してほしいと思う。
Youtubeやニコ生、HuluにNetflixなどだったらほとんど制限なく放送できるだろう。土曜の昼にガッツリ政治ネタの番組を見るような視聴者はかなりアレな層だと思うし、アレだけ良質なコンテンツなら喜んで金を払って見るだろうと思う。おそらく、現在のスポンサー料をあっさり超えるんじゃないかな?
報道ステーションの視聴率は13.6%(3月3日時点)なので、仮にだがこの半分の人がニュース新書を見ていたとすると視聴率が6.8%となる。ちょっと古いデータだけどNHKの調査だと4,666万世帯がテレビを所有しているとのこと。よって317万世帯が視聴している可能性がある。仮にこの視聴者たちの10%が月額300円位(参考値としてNHKオンデマンドの一番組の価格が108〜324円)払ってくれたとする。そうすると、売上は9,510万円/月になる。セット代やキャスターやスタッフ含めて全然回りそうな予算感。この業界の専門家ではないので、どれくらいのコストがかかっているのかはわかりませんが、田勢さんとにゃーにゃとスタッフさんを含めても10人位?人件費は1,000万/月もかからないでしょうし、機材なども月4回の収録で何千万もかかるとは思えない。
強いコンテンツ × 強い視聴者層 = ネットで有料配信で儲ける の構図
もうこんな時代になってしまってる。
変なしがらみや圧力を受ける位ならば、さっさとネットの世界に行けばいいわけだ。あと2〜3年もすれば、テレビから離れた有能なキャスターやスタッフがネット上でコンテンツを売って儲けているだろう。テレビはただのお披露目の場(アンプみたいなもの)に過ぎず、収益はネット主体になると未来視してみる。
テレビ局はお上の目を気にして有力なコンテンツを手放すなんてアホなことはせずに、将来に備えて対策を打たなければマジで倒産することになるだろうとも未来視しとく。
先週の田勢康弘の週刊ニュース新書はこちらー