とりま、未来視してみる。

高専と大学卒業後、ベンチャー企業を3社起業・経営。と思いきや実家福岡に戻ってカフェで働くことに。

確定申告なんて税金の返金手続なんだ、こんなものやれば誰だってできるようになる。

某予備校のCMを思い出す

成績を伸ばす一番簡単な方法は「一、音読」

英語なんて言葉なんだ、こんなもんやれば誰だって出来るようになる。

問題文をどう読んでくかということ

公式は全て瞬時に導ける

定義がちょっとでも曖昧になってくると途中で間違ってくるんだよな

基礎の基礎が恐いってことを今日何度も言っておきます。

じゃあいつやるか? 今でしょ

 

東進 CM

 

確定申告の季節

言葉は知っててもよく分かんない確定申告。

そもそもやる必要あるんだっけ?

普通の会社から給料をもらっている人は会社がやってくれている。

じゃ普通の会社から給料をもらってない人ってどんな人?

  • フリーランスちゃんと税金も健康保険や年金を納めてる人
  • 1/1〜12/30の間で退職して、その後無職だった人やフリーランスになった人
  • 普通に会社に勤めていても、2000万円以上稼いでいたり、高額な医療費がかかった人

こんな人は今まで納めた所得税が返金される場合がある。

期間は2016年2月16日〜3月15日までの1ヶ月です。お忘れなくー。

※確定申告の中でも個人の所得税の確定申告を説明してる。

 

なぜ返金されるのか?

所得税は給料に応じて、会社から皆さんに支払われる前に天引きされてしまいます。このことを源泉徴収と言う。

この源泉徴収超インチキ臭くって、国が余分に税金を先取りしてる。本来ならこれくらい取ればいいやって額より多めに取るようになっている。

なので、1年間をとおして税金を再計算すると、余計にこれだけ払ってるので返金してね!というわけ。

他にも、

  • 病気で医療費が超かかった。。だから、その分は税金安くしてよ→医療費控除
  • 将来の事を考えて民間の生命保険に入った!国の保険には頼らないから、その分は税金安くしてよ→生命保険料控除
  • 地震に備えて地震保険に入った!災害が起こっても国には頼らないから、その分は税金安くしてよ→地震保険料控除
  • 政治家とかNPOに寄付した!だから、その分は税金安くしてよ→寄付金控除

控除ってのは、ざっくりだけど( 給与 − 控除 )× 所得税率 = 所得税となるので控除額が大きくなればなるほど税金額が少なくなる仕組み。

まとめると確定申告ってのは、1年間かけて余分に取られている所得税を1年間あったこと(医療費・生命保険・地震保険・寄付の支払い)を考えて、再計算して払いすぎてる分を返金してもらうための手続きなのだ。

注意しないといけないのは、

余分に取られているから返金される場合がほとんどだが、追加で支払う場合ももちろんあるだろう。

つまり、人生いろいろ、1年間もいろいろあるわけだから2/16〜3/15で税金の見直しをしましょうってのが確定申告なわけだ。

決して財務省や税務署をインチキと批判しているわけではない。制度に対してどうかと思うのだ。

 

確定申告しないとどうなる

確定申告することで、税金額が決まる。

これは、県民税・市民税も決まるということ。また、翌年の健康保険料や年金支払額も決まってくる。

確定申告しなかった場合、県民税などは自動的にその前の年度の税金額が引き継がれることになる。

また、意図して申告しなかった場合「ほ税犯」となり5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその両方が併科される。

かなり重罪。

単純に忘れてたとしても、1年以下の懲役または50万円以下の罰金なのでやっぱり申告した方がいい。

 

なぜ普通の会社に勤めている人は確定申告しなくていいのか?

それは総務課とかの人が12月頃に年末調整って名前で手続を代行してくれているから。

おそらく、会社勤めの人は年末にこんな2枚の紙が配られてないだろうか?

f:id:taxy_tsukuba:20160219140611p:plain f:id:taxy_tsukuba:20160219140709p:plain

この紙を基に総務課の人たちが、こんな書類を作成する。

f:id:taxy_tsukuba:20160219140906p:plain f:id:taxy_tsukuba:20160219140912p:plain

そして、税務署に提出して処理してくれます。

なので1月の給与と一緒に年末調整額が返金されます。

なんとなくお小遣い感やボーナス感があるが、ただ余計に取られていた税金が返ってきているだけってのを忘れてはいけない。

こんな当たり前に、天引き(源泉徴収)→ 確定申告 or 年末調整 → 返金(還付)

が行われるようになったのは1940年からで、ナチス・ドイツにならい戦費を効率的に集める目的で始まった。

アメリカでは会社に勤めている人も個人で申告することが義務付けられているため、これらの作業を自分で行わなければならない。

源泉徴収の批判としては、給与を受け取る時点で既に引かれているため納税意識が薄かったり節税などのコントロールの余地が納税者に残されていないことが挙げられる。

また、自分がベンチャー企業にいた時に年末調整の事務作業を行ったことがある。

事業者側にこれほどまでの事務負担させているのはどうなのだろうか?と感じた。

税金を取るのは国なのに税金を計算したりするコストは負担しないのは疑問を感じざるを得ない。

税理士に代行してもらうこともできるがお金がかかるから嫌だった。

 

確定申告を10分で済ませる方法

全速力でやれば10分で終わるかもしれない。

やってみれば思っていたよりも数倍簡単に終わる。

まずは下記の物を手元に準備。あとパソコンも。

事前にご用意いただくもの

1.所得に関する書類

(例)・給与所得の源泉徴収票

   ・公的年金等の源泉徴収票

 

2.所得控除に関する書類

(例)・医療費の領収書

   ・生命保険料控除証明書

   ・寄附した団体などから交付を受けた寄附金の受領証 など

 

もし確定申告したいのに源泉徴収票がない!って場合は勤めていた会社に再発行をお願いするといい。

勤め先が源泉徴収票を発行してくれない場合は、その会社からもらった給与明細書を税務署に持っていき、「源泉徴収票不交付の届出書」を記入すると、税務署が対応してくれるらしい。

準備出来たら、下記リンクにアクセス。

【確定申告書等作成コーナー】-TOP-画面

e-taxと言って、全部ネット上で済ませる方法もあるみたいだがICリーダーを購入したり住基カードを作って登録をしたりしなければならないので、普通は書面提出(パソコンで書類作成して印刷して送付)になると思う。

あとはこんな感じで、紙の源泉徴収票に書いてある情報を画面に入力していくだけ。

f:id:taxy_tsukuba:20160219163553p:plain

全部入力し終わると、返金(還付)される金額が計算される。金額は例。

f:id:taxy_tsukuba:20160219163948p:plain

還付金の受取方法は、ゆうちょ銀行・ゆうちょ銀行以外の銀行・ゆうちょ銀行各店舗での受け取りの3つが選択できる。

振込先情報などの入力が終わると、こんな感じのPDFが完成する。

f:id:taxy_tsukuba:20160219165907p:plain

この場合、120万円給与をもらって、27,196円返金されるケースとなった。

本当は204円しか所得税を払わなくていいのに、27,196円余分に取られていたということ。確定申告をしなかったら返金されることはない。

あとは、PDFを印刷して、紙の源泉徴収票を添付用紙に貼り付けて、封筒に入れて、切手を貼ってポストに投函するだけ。

おおよそ1ヶ月から1ヶ月半で銀行に振り込まれる。

やっぱりちょっと楽しみである。

また、入力したデータは保存しておくことが出来て、来年も同じような確定申告をすることになった時、住所や口座情報などをもう一回入力する手間が省ける。

確定申告の作業は思った以上に簡単だと思ってもらえるはずである。

じゃあいつやるか? 今でしょ

 

パート・アルバイトのケースを考えてみる

月額88,000円以上の給与から源泉徴収は発生する。
ここから給与に対してどれだけ源泉徴収されるかを確認してみよう。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2014/data/01_1.pdf

※ちょっと複雑になるので省くが、ここで言う給与は社会保険料等控除後の給与等の金額である。

もし給与が88,000円以下ならばそもそも所得税はかからない。なので、88,000円 × 12ヶ月 = 105万6,000円だと所得税がかからない。

いわゆる105万円の壁だ。

パートやアルバイトをする人は課税されないように、年間で105万円以上いかないように労働時間を調整したりしている。

企業側にとっても今年からアルバイトの社会保険加入範囲が拡大するため、105万円を超えるか超えないかは問題だ。

社会保険加入範囲(501人以上の企業が対象)

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上あること
  • 賃金月額が88,000円以上あること
  • 勤務期間が1年以上見込まれること
  • 学生でないこと

以上4要件の全てに該当する場合は、会社の健康保険に加入させる必要がある。

そうすると、会社としては社員の健康保険料を一部負担しなければならなくなるため財務的には痛いのだ。

ちょっと脱線してきているけど、

例えば、月88,000円以上のアルバイトしていて途中でやめた場合(12月末日時点でその会社に在籍していない場合)。源泉徴収票を会社からもらって確定申告する必要がある。

  • 合計金額が103万円以下で誰かに養ってもらっている場合→扶養控除で全額返金もしくは基礎控除+給与所得控除で全額返金
  • 合計金額が103万円以上130万円未満の場合→扶養控除は受けられないが、学生ならば勤労学生控除、結婚してるならば配偶者特別控除で返金額が変わる
  • 合計金額130万円以上→控除はないが、確定申告しなければ最悪ほ税犯になる可能性がある

これがいわゆる130万円の壁である。

壁ってのは労働者がこの金額を意識して働くため、雇用が不均一になる事を問題視した言葉だ。103万円を超えると既婚女性の労働人口はドカンと減る。かなり壁は意識されているようだ。

f:id:taxy_tsukuba:20160219182233p:plain

 

基礎の基礎が恐いってことを今日何度も言っておきます。

納税って国を支える上で基礎になることだから大事なこと。

高額所得者は税金が増える累進課税の制度や医療費がかかれば減税してくれる制度。

確定申告を通して自分の目の前で税金の動きが見えるのと、会社が年末調整で勝手にやってくれるのでは意識が変わってくる。

税金が無駄なく使われているかどうかにも意識が回る。

給与明細や医療費の領収書をとっておくこと。

納税をすること。

基礎的な事だけど大事な事だ。